ということで、ちくま書房から文庫本3冊セット(限定特典ポストカード付き)が販売されていたので購入しました。
かといって、ファンというほどのものではなかったのですが、「わたしが一番きれいだったとき」という詩の断片が記憶に残っていて、この際だからもっと他の詩も読んでみようと思い購入したのでした。ざっと読みした限り、やはりこの詩が秀逸でした。
わたしが一番きれいだったとき 街々はがらがら崩れていって とんでもないところから 青空なんかが見えたりした
(以下「わたしが一番きれいだったとき」のあとに)
まわりの人達が沢山死んだ 工場で 海で 名もない島で わたしはおしゃれのきっかけを落してしまった
だれもがやさしい贈物を捧げてはくれなかった 男たちは挙手の礼しか知らなくて きれいな眼差だけを残し皆発っていった
わたしの頭はからっぽで わたしの心はかたくなで 手足ばかりが栗色に光った
わたしの国は戦争で負けた こんな馬鹿なことってあるものか ブラウスの腕をまくり卑屈な町をのし歩いた
ラジオからはジャズが溢れた 禁煙を破ったときのようにくらくらしながら わたしは異国の甘い音楽をむさぼった
わたしはとてもふしあわせ わたしはとてもとんちんかん わたしはめっぽうさびしかった
そして最後のフレーズが・・・
だから心に決めた できれば長生きすることに
年とってから凄く美しい絵を描いた フランスのルオー爺さんのように ね


