日本国憲法前文の第3段落では、

「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。」と記されてあります。

ちなみにこの条文は、マッカーサー草案では:

We hold that no people is responsible to itself alone, but that laws of political morality are universal; and that obedience to such laws is incumbent upon all people who would sustain their own sovereignty and justify their sovereign relationship with other people .

私はいま、暇に飽かせてマッカーサー草案と日本国憲法英訳とを見比べております。うろ覚えになってきた英語ではありますが、昔取ったキネヅカ、「そうだよな、no の後に置かれる名詞は単数だよな」とか思い出して、けっこう悦にひたっております。

さて、日本国憲法の英訳では:

We believe that no nation is responsible to itself alone, but that laws of political morality are universal; and that obedience to such laws is incumbent upon all nations who would sustain their own sovereignty and justify their sovereign relationship with other nations.

対比しますと、ほとんど同じ;holdがbelieveへ、peopleがnationあるいはnationsへ置き換えられた程度です。

ここで、トランプ政権!

パリ協定だとかWHOから脱退し、グリーンランドやパナマ運河の領有を主張し、さらにはパレスチナ・ガザにも触手を伸ばし、一方的に関税措置を発動し・・・好き勝手にやっています。まさに「自国のことのみに専念して他国を無視」する行動です。

日本の舵取り、ますます困難を極めていくことでしょうね、って人ごとで済ませるんかい?ごめんなさい、どうしたらいいのか皆目見当がつかないんです。アメリカに対して報復関税を課すなんてもってのほか、ひたすら適用除外をお願いしていくしかないのでしょうね・・・情けない発想ですが、仕方ない。