軽度認知障害とか、認知症の前症状を指す言葉だそうです。まだ、認知症ではないけれど、放置しておくと、その半数が5年以内に認知症になるのだとか・・・

半年ほど前、医師である友人から「MCIかもしれねえぞ」と脅され、かかりつけ医に診てもらったことがありました。そのときは、なんでもないとの診断でした(実はその診察に用いた「長谷川式スケール」、このやり方を熟知していましたのですらすら答えられましたから、その診断が出されたのは当然のことだったのでした)。

ところがどっこい、最近になって、論文のような硬い文章を読むのがおっくうになって、読む気がしなくなってきたのです。岩波書店の月刊誌「世界」とか、民事法研究会で出している雑誌「実践 成年後見」とかに掲載される論文・寄稿文の類を読んでも頭に入らない、読む気が起きなくなった のです。

先日、書棚や私の部屋の片隅に積み上がっていた本や雑誌の類を思い切って「断捨離」しました。何冊かごとにひもで縛り上げ、それを重ねましたら、1.5mほどの高さになりました。心を鼓舞して作業しました。で、ずいぶんと部屋が片付きました。

こういうことをしないでいたら、そのうち私の部屋はゴミ溜めになったのではないでしょうか・・・ゴミ屋敷状態になっている家がけっこう多いと聞いたことがあります。認知症高齢者だと、部屋を片付けるということができなくなってしまうのかもしれません。

実際、ゴミを出すということは、けっこう「頭」を使います。

今日はどういうゴミが出せるのか、生ゴミか、容器包装か、危険物か、粗大ゴミか・・・どうやってしばるか、ゴミ置き場へ運ぶか・・・そういったことに面倒くさくなると、家の片隅に放置することになり、それが雪だるま式に増えていって・・・

先ほどの書籍の断捨離もほんと面倒でした。何を残すか、どれを捨てるか、捨てる書籍も大きさがまちまち、ある程度大きさをそろえ、ひもで縛ります。その縛り方にしても、「わっか結び」とかの、ほどけない結び方にして、また、あまりに多くの本をまとめて縛ってしまうと、重たくなって持ち運ぶのが難儀となりますから、その見当をつけなくてななりませんし・・・こういった作業は認知症になってしまったらとてもできますまい。