今年のMBLワールドシリーズには、すっかり魅せられました。

MVPを獲得した山本由伸はじめ、日本人選手の活躍は心底誇らしかったですし、本気を出し尽くしたときのメジャーリーガーたちの守備がいかに高いレベルなのか目の当たりにさせてもらいました。

そんな中、山本の次に序されるべきは、捕手のウィル・スミスではなかったかと思いました。

第3戦、延長18回までの死闘、投手は9人交代しました。いよいよリリーフがいなくなり、山本が志願してブルペンで投球練習を開始したということでチームが一層奮起したと報じられていましたが、一人で捕手をやり抜いた彼が消耗した体力、気力はいかばかりだったでしょうか。

150~160キロのストレート(今は「フォーシーム」というんですね)やするどく曲がる変化球をあやつる投手のボールを受け続け、サインを交換しながら投手とのコミュニケーションを交わし続け、塁上に走者がいれば常にその状況を観察し続け、相手チームにみやぶられなくするために複雑にしているベンチからのサインによる指示に注意を傾け続け、しかも打順が回ってくれば、打者として投手と対峙し・・・彼は全7試合を一人でやり抜きました。確か、ポストシーズンの前半には、けががまだいえずにマスクをかぶらなかったこともあったにもかかわらず。

第7戦11回表、その彼が決勝ホームランをかっ飛ばしました。いやー、すごいプレーヤーです。