本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

7年前、定年退職した私は、募集に応じて、福島県の震災復興の仕事に半年間従事したことがありました。で、福島県庁から用意された宿舎は、後で欠陥施工で厳しい批判を浴びたレオパレス21のアパートでした。

引っ越した時に両隣の住民の方にはあいさつしておこうと思いまして、粗品を携えて、2,3度ドアフォンを押したことがありましたが無反応でした。そうこうするうちにあいさつするのを逸してしまいました。

で、そうなりますと、もう「隣は何をする人ぞ」・・・たまたま、同時に玄関を開けたことがあったのですが、なぜか、お互いともにあわてて視線をそらせ、したがって「おはようございます」的なあいさつもなく、その場を逃げるかのように去ってしまったのでした。

この、知らん顔する関係、きっとお互いに気まずい思いをしながらやり過ごしてしまう関係・・・これは、なんかつらいことですし、後味の悪いことです。

かと言って、一度そうなると、人間関係って、何かのきっかけがないと修復するのはとても難しくなります。

面倒なことだとは思いますが、たまには地域活動に参加することで顔なじみになる、そうなれば、路上であった時なんかに自然とあいさつできるような関係になれます。

一人暮らしであっても、そんな地域とのつながりがあれば、決して「孤」にはならないと思います。

妻に対して「俺より先に死んではならない」とは念じていますが、でも、こればかりはわかりません。妻に先立たれ、「個」の生活となったとしても「孤」の生活ではならないようにするために、親族との関係はもちろんのこと、近所との関係も大切にしていきたい いや、「遠くの親戚より近くの他人」、ご近所付き合いこそ大事にしていきたいと私はそう思っています。

それだけに、前回お書きした自治会内の近隣関係の雰囲気が変わってしまったことが残念でなりません。

いままで、自治会長は、毎年輪番で交代する役員の中からの抽選で決まっていくのが習わしでした(私も過去2回くじ引きで会長になりました)。で、昨年の総会で、新会長になった人の主導によって、突然、上部団体の町内会からの脱会が提案され、その流れの中で、多数決で決められてしまったのでした。

私は、一昨年までと同じような近隣関係に戻したい、戻せるかどうかは分かりませんが、努力したい。そのため、前例はないのですが、輪番制役員の中から抽選で決められてきた会長職に立候補して、仮に選出されましたら、町内会への復帰を画策、いえ、提案したいとそう思っています。

全国で単身高齢者世帯は700万を超えたそうです。もちろん、「地域と関係を持つのは煩わしい、代わりに民間による有料の見守りサービスを受けているからそれでよし」とお考えの方もいるでしょう。ですが「地域との絆を築きながら、社協とか行政の支援を受けて暮らしていきたい」私はこちらのつながりを大切にして生きていきたい そう思っております。